96時間

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製作:2008年フランス
ピエール・モレル監督作品

脚本:リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
音楽:ナサニエル・メカリー
主演:リーアム・ニーソン

★★★☆☆

元CIA工作員が、誘拐された娘を96時間以内に奪還する。

コンセプトははっきりしている。
あとはシナリオだが・・・

実にシンプル、そしてスピーディ。

全体の1/4程度の時間を割いて、設定や登場人物の関係をさりげなく説明。
その後、娘が誘拐されてから奪還までを『手に汗握る』緊張感で伝える。

このお父さん。
元CIAですから只者じゃないですよsweat01

自分の持ってる全ての力を駆使して、犯人を追跡する様。
限られた時間の中で、真相に迫る緊迫感。

犯人に繋がる“”を巧みに探し、また次の“”にたどり着く。

この辺が、作品の見せ場。
そして、巧みな技術はまさに絶妙だ。

93分と短い作品ではあるが、それを感じないほど濃厚。

久しぶりにスカッとしたgood

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G.I.ジョー

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製作:2009年アメリカ
スティーヴン・ソマーズ監督作品
出演:チャニング・テイタム、マーロン・ウェイアンズ

★★☆☆☆

G.I.ジョーと言えばコンバット。

そして着せ替え人形のバービーちゃんに対抗して
男の子向けに作られた玩具の愛称。

今作はそういう背景で観に行きました。

あの『G.I.ジョー』が近未来でどう描かれているのか?

実際には謎の特殊部隊のコードネームとして使用されており
その片鱗の断片もない。

別に“コブラ”でも“ドラゴン”でも何でも良かったわけ。

ありふれたストーリーにお決まりの展開。
CGは今風だけど目新しさはない。

何これ?

期待してた子供の頃の憧れを、完膚なきまでに吹き飛ばされ
途中で席を立ちたいくらいの憤りを感じた。

近未来の兵器はすごい。
現在の兵器など全く歯がたたない。
そんな描写は良かったから、タイトル変えて再上演したら如何ですsmile

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サマーウォーズ

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2009年 日本製作
細田 守監督作品
主な声優:神木隆之介、桜庭ななみ、谷村三月、富司純子

★★★★☆

ネットワーク上の世界的危機に、戦国武将の末裔の大家族が戦いを挑む。

この物語はふたつの異なるコンセプトが融合する。
ひとつは、近未来のハイテクを駆使した仮想空間。
もうひとつは、先祖をも巻き込んだ昔ながらの大家族。

これが違和感なく融合するから素晴らしい。

この世界での仮想空間は『OZ』と呼ばれる。
今で言う『セカンドライフ』みたいなもの。
それに『mixi』のSNS的要素を加え、現実の生活に直結した感じの空間。

だから繋がっている全世界の人とコミュニケーションが取れるし
宅配便も頼めれば、公共料金も支払える。

この世界が人工知能によるサイバーテロの被害にさらされる。

何億ものアカウントが奪われ、それが更なる被害を生む。

この作品のもうひとつのテーマは個人情報だ。
きっと、今を生きるほとんどの人が、自分の情報など漏れた所で大した影響はない。
そう思っている事だろう。
だが、情報の漏洩は思っている以上に深刻だ。

鳴らされた警笛にいち早く気がつくのが、長野県上田市に住む戦国大名の末裔
約30名の親戚一堂で構成される『陣内家』だ。

この大家族。
各々が特殊技能を持つ。

これに何の因果か巻き込まれる、高2の草食系男子にして天才数学少年。

“ポストジプリ”と呼ばれる細田ワールド。
最近のジプリは詰まらないと感じる輩も、きっと納得の作品。
むしろ“ジプリ”はすでに超えたと感じる存在感のある作品。

笑いあり感動あり、この世界感を大いに満喫してほしい。

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ナイトミュージアム

326503view0012006年アメリカ 上映時間:108分
ショーン・レヴィ監督作品
原作:ミラン・トレンク
音楽:アラン・シルヴェストリ
主演:ベン・スティラー

真夜中の博物館。
警備員が体験する摩訶不思議な現象。

この作品は、新旧さまざまな映画の影響を受けている気がする。

博物館の展示物が、夜な夜な動き出し・・・ハチャメチャな発想だが
どこか『ジュマンジ』的で面白い。
ティラノサウルスの骸骨が躍動的に飛び跳ねる。
ライオンは狩りを、ゾウは水浴びをする。
ローマの重層歩兵とカウボーイが熾烈な領土争い。

こんな状態をどうやって警備するのか?

初日は散々な目にあうが、気を取り直して試行錯誤。
わなや仕掛けを巧みに使い、なかなかな警備振り。
この辺は『ホームアローン』を髣髴させる。

シナリオ的には駄目なパパが奮闘して、万事を見事に解決する。
そんな、どこにでもあるストーリーなのだが、魅せる技術・・
特にリズムが心地よい。実に『大逆転』っぽい。

そしてそして、この作品の発端は「別れた女房に息子を取られる」
そんな駄目パパが、息子に見直される・・そんなお話だ。
もうお分かりですね?そう『クレイマークレイマー』です。

最後はみんなで踊りまくり。
ベタベタなハッピーエンドを飾るのは“トラボルタ”も真っ青。
もちろん『サタデーナイトフィーバー』です^^

少々強引だったとも思いますが、表現に依存はありません。
こういうコメディもあり。

自己採点★★☆☆☆

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ライラの冒険~黄金の羅針盤~

2007年アメリカ
クリス・ワイツ監督作品

327081view003 原作:フィリップ・ブルマン
音楽:アレクサンドル・デプラ
主演:ダコタ・ブルー・リチャーズ(ライラ・ベラクア)
助演:ニコール・キッドマン(コールター夫人)

この世界観は何だろう?
我々の住んでる世界と、似ているが少し違う。
大きく違うのは守護精霊『ダイモン』の存在。
いつも行動を共にし、一心同体の動物。
人により『ダイモン』の姿は違う。
ある者は猫。
ある者はねずみ。
ある者は・・・。
その人物の影なる心の投影・・とでも言うべきか。
ある意味、全ての人がペットを連れているようにも見える。
とにかく不思議な世界だ。

そんな不思議な世界で起こる怪事件。
なぜか子供だけがさらわれる。
いったい誰が何のために?

さらわれた子供を捜すため、ライラは旅立った。

子供向けのファンタジーアドベンチャーとしては、まずまずの作品だ。
設定と進行、起承転結は滑らか。
あっという間に、そのワールドへ飲み込まれていく。

旅の途中でライラが手にする『黄金の羅針盤』。
この必須アイテムが、ライラの旅を容易にする。
そして仲間として加わるメンバーは豪華。
同じような作風・展開を持つ『ロード・オブ・ザ・リング』は大人向け。
そんな意味で『ライラの冒険』は親子鑑賞をお奨めしたい。

珍しく悪役を演じる「ニコール・キッドマン」。
世のお父様方には、この妖艶な貴婦人を堪能していただきたい。
こんな女性になら騙されてもいい・・むしろ騙されたい。
父親100人に聞いたなら、限りなく100%に近い確立で
大きくうなずく事だろう。

327081view005_2 327081view002_2 息子はダコタ。
父はニコール。
そんな楽しみ方もあり^^

自己評価★★★☆☆

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ジャンパー

329400view003 2007年アメリカ
ダグ・リーマン監督作品

原作:スティーヴン・グールド
音楽:ジョン・パウエル

主演:ヘイデン・クリステンセン

世界中のどこへでもテレポートできる『ジャンパー』と
彼(彼ら)の抹殺を使命とする謎の組織との攻防。

実際こんな能力があったら、自分ならどう使うだろう?

アメコミのような正義のスーパーヒーローか。
ルパン三世のような大泥棒か。

きっとロクな事には使うまい(^^;

この主人公も、まさに宝の持ち腐れ。
これだけの能力を私利私欲にしか使っていない。
ある意味、共感を覚えたし潔い。

だが、作品として違和感がある。
こんな奴が本当にいたら最悪だ。
盗んだ金で豪邸住まい。
盗まれた銀行は?資産家は?
まさに身勝手極まりない。

自分の能力のせいで、家族や彼女も巻き添えになる。

本来この手の作品は、追っ手を返り討ちにしてハッピーエンド。
だが、そんな結末は許せないと思った。

でも、やっぱり物語の方向性はそこへ。
そうでないと収拾がつかないから仕方ない。
自分に言い聞かせてみたものの、かなりの不完全燃焼。

迫力のある映像と、東京での撮影シーンは楽しめたが・・・。
それだけのために劇場へ足を運ぶのはどうだろう?

自己評価★★☆☆☆

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ダ・ヴィンチ・コード

2006年アメリカ
ロン・ハワード監督作品
上映時間:150分
製作総指揮:トッド・ハロウェル、ダン・ブラウン 
原作:ダン・ブラウン 
脚本:アキヴァ・ゴールズマン 
音楽:ハンス・ジマー 
出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ

322729view001 五段階評価★★☆☆☆

本来ならば、原作を読んでから見るべきだったのかも知れない。
文庫本で全3冊の長編ミステリー。

これを150分で仕上げたロン監督の手腕。

レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に秘められた謎。
テンプル騎士団の末裔。
聖杯にまつわる秘密。

ひとつひとつ解き明かされていく謎。

手に汗握るストーリー展開だが、説明時間が短く意味不明のまま物語は佳境へ。
実際、活字を読んで始めて知った謎も多く、描写の弱さを痛感した。

物語の長さを考えたら、二部作くらいがちょうど良かったかも・・・。

322729view006 圧巻は『ルーブル美術館』内で行われた撮影でしょう。
歴史的価値のある美術品の数々。
見逃せません!

この作品を観て興味を持った事。
①テンプル騎士団
②聖杯伝説
③レオナルド・ダ・ヴィンチ

こういうものを真剣に調べている方って尊敬します。
今以上に面白い情報があるなら教えて欲しい。

自分で調べろって?
それは無理・・・。

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007/カジノ・ロワイヤル

2006年アメリカ/イギリス
マーティン・キャンベル監督作品
上映時間:144分 
製作総指揮:アンソニー・ウェイ、カラム・マクドゥガル 
原作:イアン・フレミング 
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス 
音楽:デヴィッド・アーノルド 
出演:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン

325032view013 自己採点★★★☆☆

英国諜報部の敏腕スパイ、ジェームズ・ボンド。
その活躍を描くシリーズ第21弾。

今作は、ボンドが殺しのライセンスを持つ前。
つまり“007”となる前の物語を描いている。

6代目ボンドに『ミュンヘン』のダニエル・クレイグ。
ヒロインのボンドガールに『ルパン』のエヴァ・グリーン。

豪華カジノを舞台に、スリル満点の駆け引きが繰り広げられる。

スパイの頂点を目指す者が、あらゆる手段を講じて任務を全うする様。
どんな汚い手も使い、死力の限りを尽くす。

圧巻はカジノでのポーカー対決。
高額の掛け金に一歩も譲らない心理戦。

ここで勝つことが、後の成り行きを左右する。

325032view006 007を観て、いつも思うのが「女」の怖さ。
騙し騙されてイーブンで終わればいいが。
大抵は騙されてジ・エンド。
やっぱり女は怖い・・・。

それでもボンドの評価は高い。
①かっこいい
②勇敢
③セクシー
抱かれたい男ナンバー1じゃね~か、このヤロー!

今作のすごさはエンディング。
「そう来たか・・・」往年のファンにはたまらない演出だ。

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マリー・アントワネット

2006年アメリカ
ソフィア・コッポラ監督作品
上映時間:123分 
主演:キルステン・ダンスト

自己採点★★★☆☆

Photo_14 マリー・アントワネット。
歴史的に彼女を知らない人は、あまりいないだろう。
フランス国王ルイ16世に嫁ぎ、贅沢の限りを尽くしたあげく
国民のクーデター(フランス革命)によって吊し上げられた女性。

今作は、そんな彼女の生い立ちから死するまでを淡々と描いている。彼女が生きた時代は、フランスが最も血生臭い時代の1つ。
それはそれは描写もえげつないだろうと思っていた。
ところがコッポラ監督は、そんな表現を一切しない。

では、どうやって表現したのか?

昔から残酷な場面や、映倫的にも描写しづらい部分は、各監督趣向を凝らしている。
最近はリアリティが求められ過ぎて、人の死さえも映像化する時代だ。
だから趣向を凝らした表現方法が、影を潜める結果となった。

なのに、ソフィア・コッポラはやってくれた。
325318view011残酷なシーンは、その周りの表情や雰囲気で十二分につかみ取れる。ある意味、見せられた残酷シーンより強烈だった。

淡々と表現される映像の中に、さすがは女性監督。
甘さ・優しさ・思いやり、嘆き・悲しみ・苦しみなどが入り交じる。
まさに絶妙な表情・間・雰囲気だ。

しかし。
作品の内容となると、少々美化し過ぎじゃなかろうか、と思えてしまう。
確かにルイ16世は、何も知らないおぼっちゃまでボンクラ王である。
まだ幼かったマリーが嫁ぐには、気の毒と言わざるを得ない部分もある。
それでも、ギャンブラーで浪費家なのは否めない。
しかも、国費にまで手を出せばなおのこと。

もう少し、歴史に忠実な描写をして欲しかった。
そんな風に思う作品でした。

けど、キルステン・ダンストが可愛かったから許しちゃう!

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憑神(つきがみ)

2007年 降旗康男監督作品
上映時間:107分
原作:浅田次郎
脚本:降旗康男、小久保利己、土屋保文 
音楽:めいなCo. 
出演:妻夫木聡、森迫永依、赤井英和、西田敏行

自己採点★★★★☆

326724view001 時は江戸時代末期。
うだつの上がらない下級武士が、神頼みの末に観たもの。

テーマは至って単純だ。
問題はその描き方。

八百万の神。

日本人は昔から、あらゆるものに神は宿ると信じていた。
七福神のような歓迎される神もいれば、もののけ、災い、
人に煙たがられる神もいる。

ギリシャ神話に通ずるところもあり、何だか面白い。

物語は、不器用だけれども誠実な下級武士と、彼に取り憑く神々との間で構成される。
神頼みなど興味のなかった男が、それによって落ちる奈落。

しかし、ただ取り憑かれて騒いでいたのでは、単なるコメディ。
これを見事な脚本で、重みのある作品に仕立てた技量は唸るばかり。

神々との間で繰り広げられるドラマから産まれたものは、まさに武士の本懐。
幕末の激動の時代で、生き様を決めかね必至に生き、もがく武士。
その中で見つける、生き様・死に様、武士としての誇り・悟り。

この作品は、まさに武士道そのものだ。

それでも、やっぱりコメディ仕立て。
随所に散りばめられたシュールな笑い。
人の不幸って蜜の味なんです。

この作品に登場する『三巡神社』。
そばにあったら気をつけましょう。
その名の通り、三人の神様が手を代え品を代え・・・。

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バベル

2006年アメリカ 上映時間:143分
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品
脚本:ギジェルモ・アリアガ
音楽:グスターボ・サンタオラヤ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊地凛子

五段階評価★★★★☆

325136view011第64回ゴールデングローブ作品賞
第59回カンヌ映画祭監督賞
第79回アカデミー賞作曲賞

日本公開前より何かと話題になった作品。
世界3大映画祭での話題もそうだが、なんと言ってもアカデミー賞のノミネート。
残念な結果ではあったが、日本人女性として初のオスカー女優に手が届きそうであった菊地凛子。
彼女の、その世界で評価された演技をこの目で見たい。
そう思い劇場へと足を運んだ。

この作品325136view001は“旧約聖書”で語られる『バベルの塔』をモチーフにしている。

人々の傲慢で身勝手な振舞いが神々の怒りを買う。
「生意気な人間どもなどバラバラにしてしまえ!」
こうして世界には、幾つもの言語が発生した。

しかし、一見バラバラな世界も何となく繋がっていたりする。
この作品は、そんな繋がりをアメリカ・メキシコ・モロッコ・日本で体験させる。

物語は1丁のライフルから波及する。
まったく繋がりのないそれぞれの舞台は、平行線のまま進行する。
突然の場面変化は、多少なりとも違和感がある。それでも食らいつかせるだけの説得力を持っているようで、画面から目をそらすことは出来ない。
ひとつひとつの物語は、クライマックスを迎えるころから変化が現れる。
先ほどまで何の関係も持たなかったそれぞれの舞台が、一気に交錯する。

さっきまで他人のニュースだった“遠い国の事故”が自分も関係している事に気づく。

その昔、言語によってバラバラにされてしまった世界。
しかし、言葉は通じなくても何かが通じ合っている。
たとえそれが、良きにしろ悪しきにしろ・・・。

神々にとっての「バベル」は悪行でしかなかったが、人間にとっての「バベル」は可能性であったのだから。

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ディパー・テッド

製作年度:2006年 
製作国:アメリカ
上映時間:152分
監督:マーティン・スコセッシ 
脚本:ウィリアム・モナハン 
音楽:ハワード・ショア 
出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン

自己採点★★☆☆☆

325647view001 香港映画『インファナル・アフェア』をリメイク版。
『インファナル~』はマフィア組織の栄枯盛衰を描く三部作だが、今作はその第1作目をベースにして、物語の舞台を香港からボストンに移殖している。原作となった『インファナル~』は、まだ見ていないのでレビューからの引用になってしまうが、いい意味で香港映画らしい大胆なストーリー展開で、物語を成立させていたようだ。

これに対し、今作の構成は緻密でありリアルだ。
何のバックボーンもないひとりの青年が、いかにしてマフィアのボスから信頼を獲得するのか。その細かな描写には説得力があり、潜入捜査ものとして重みのある作品に仕上がっている。

さて、原作との比較はこれくらいにして今作を紐解いていこう。

前述のとおり、オープニングは今後の展開を、強く期待させる見事な出来栄え。潜入捜査なのだから、肝心の敵地に乗り込んでからのストーリーが鍵となる。文字通り手に汗握る325647view005 展開は、マフィアのボス役「ジャック・ニコルソン」の圧倒的な存在感によって文句なし。二人の潜入者は役どころを食われてしまった感も否めなかった。しかも、この二人は妙に似ている。もう少しタイプや背格好の違う人選は出来なかったものか。どっちがどっちか鑑賞しながら観誤る事もしばしばあった。

それでも物語は容赦なく進行し、こちらは半ば引きづられるようにのめり込んでいった。

ここまで“最高傑作じゃん!”などと思いながら観ていたのだが、最後に裏切られた。事の真相が闇に葬られていく様は、形容しがたい屈辱感だ。何しろ主要人物はことごとく死んでいく。まさに、タイトル通り“死にゆく者”だ。って言うか死に過ぎだろうに。

結局、捜査はうまく行ったという事なのだろうか?
監督は、何を我々に伝えたかったのだろう?

僕には分からない。

こうなると原作が観たくなる。
三部作すべてを借りて一気に観てみようか。
煮え切らなかったエンディングが真実なのかどうか。

おとり捜査と、裏切りと、嘘VS嘘。その全てが公になったエンディングの存在を信じて。

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第79回アカデミー賞総括

アカデミー賞はアメリカ映画の健全な発展を目的に、授賞式前年の1年間にアメリカ国内の特定地域で公開された作品を対象に選考され、また映画産業全般に関連した業績に対して授与される映画賞。

対象とされる条件は、ロサンゼルス郡内の映画館で連続7日以上の期間、有料で公開された40分以上の長さの作品で、劇場公開以前にTV放送、ネット配信、ビデオ発売などで公開されている作品を除く、とされている。

その抜群の知名度により、本来はアメリカ映画に対する賞なのだが“映画界最高の栄誉”などと唱われる事も多い。しかし“世界三大映画祭”に含まれる事もなく、基本はアメリカの映画祭である。

その大きな違いは、カンヌ・ベルリン・ヴェネツィアの三大映画祭は新作映画が対象であるのに、アカデミーは前年度の公開作品であるという事。だから今回の祭典は“2006年度の”と表現される。

さて、難しい話はこれくらいにして、今祭典での総括を始めよう。

全部の賞を紐解く時間もスペースもないので“作品賞”にターゲットを絞らせてもらう。
今回ノミネートされたのは『バベル』『ディパーテッド』『クィーン』『リトル・ミス・サンシャイン』
『硫黄島からの手紙』の5作品。そして受賞したのは、巨匠マーティン・スコセッシが香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクした『ディパーテッド』だ。

正直言って、この受賞には納得いかない。
なぜならば、この作品を評価していないから。

『ディパーテッド』に対する寸評は、後日別の記事として書くが、ハリウッドが評価している理由が分からない。実は、この5作品で観たのは、これと『硫黄島からの手紙』だけなのだが、後者の方がはるかに良い出来だったと思う。だから、他の3作が受賞するのは仕方がないとして、『ディパーテッド』だけは許せない。

とは言えアカデミーは認めてしまったんだよね。
確かに良い作品ではあるんだよ、途中までは。。。

そんな訳で後味の悪いアカデミー賞でした。
とりあえず『バベル』と『ドリームガールズ』は楽しみです♪

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49年ぶりの日本人俳優受賞は・・・

4gw アメリカ映画界最大の祭典、アカデミー賞発表・授賞式が始まった。今回の焦点は「バベル」で助演女優賞にノミネートされた菊地凛子の同賞受賞。この作品、まだ見ていないのだが・・・。

最大のライバルと目されるのは「ドリームガールズ」のジェニファー・ハドソン。
彼女はプロの女優ではない。
なんとテレビのオーディション番組で“力不足”と落とされた経歴を持つ。
それでも諦めずに、この役を射止めてハリウッドデビューを飾った。

そういう意味で、この2人は似ている。
凛子も必至の役作りで“聾唖の女子高生”をモノにした。
努力家で勉強家な2人。
ノミネートされたのも頷ける。
当然の事ながら、作品に興味も出る。
この2作品は必ず観ようと心に決めた。

さて、肝心の受賞だが、残念ながら凛子は受賞ならず。
ジェニファーに軍配は上がった。
でも、2人の間に差はなかったと思う。
今後も良きライバルであって欲しい。

Photo_11 凛子は今回のノミネートのおかげで、ハリウッドからの依頼を受けているようだ。
世界の女優として羽ばたくのも、そう遠くない未来に実現しそうだ。
残念だったけど、良かったね凛子!

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サウンド・オブ・サンダー

2004年アメリカ/ドイツ
ピーター・ハイアムズ監督作品
原作:レイ・ブラッドベリ
脚本:トーマス・ディーン・ドネリー、ジョシュア・オッペンハイマー、グレッグ・ポイリアー
音楽:ニック・グレニー=スミス
出演:エドワード・バーンズ、キャサリン・マコーマック、ベン・キングズレー
      ジェミマ・ルーパー、デヴィッド・オイェロウォ

自己採点★★☆☆☆

320561view002 タイムトラベルが可能になった2055年。
高額で過去を楽しむアトラクションが誕生した。
ただし、過去は変えてはいけない。
例えば、現代のモノを過去に置いてくるとか、過去のモノを持ち帰るとか。
そんな事が起きてしまう事で、過去が変わり、現代が変わる。

この手の作品は多少、大袈裟にやらないとインパクトに欠ける。
そういう意味では王道な作品だ。
が、しかしインパクトと内容の善し悪しは、比例しない。

過去を変えてしまったアイテムと、それにより起こる現象の因果関係が曖昧だ。
視聴者を納得させられなければ、どんなに優れた映像も台無しである。
さらに、現代が変わっていく様だが、過去の変化による余波が段階的に押し寄せる。
この手法が理解出来なかった。
単に変化の過程を、目に見える形にしたかった作者の意図に過ぎない。
そんな、理屈をこねる“嫌みな視聴者”に成り下がってしまった。

だって納得出来なかったんだからしょうがないじゃん!

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ローレライ

2005年樋口真嗣監督作品
主演:役所広司

自己採点★★★☆☆

時は太平洋戦争末期、広島原爆投下直後の日本。
すでに敗戦国となっていた日本の同盟国ドイツから
アメリカ軍に“鋼鉄の魔女”と呼ばれる潜水艦が届く。

この船を使い第2第3の原爆から日本を守れ、との命令を受けた艦長役に役所広司が扮する。しかし、この命令が波乱の幕開けとなる事を、乗組員たちは知らない。。。

翌朝、出航する潜水艦。
模型とCGの合成による何ともお粗末な映像。
もっとお金はかけられなかったのだろうか?
海外の作品に水をあけられ、若い世代が日本映画から離れていくのも頷ける。

内容、展開については違和感なく溶け込めた。
むしろ面白いと思う。
館内でのクーデター、秘密兵器“ローレライ”の性能、それぞれの人間模様etc
日本人は“情”に弱い。

それしても豪華キャストだった。
キャスティングは見事と言うしかない。
中でも役所広司の演技は素晴らしい。
彼は間違いなく、日本を代表する俳優の1人である。

それにしても。。。
この作戦の首謀者が、自衛隊にクーデターを起こさせようとした三島由紀夫と重なってならない。彼の考えは一理ある。
日本の将来のためにならない人材など根こそぎ殺してしまえ!
ある意味、織田信長だ。

でも国民はどうする。
国に国力を与えるのは、指導者ではなく国民ひとりひとりの力だ。
国民が国を変える。今日より明日、明日より未来へ。
そう信じたい。。。

ところで、この作品はフィクションなんですよね??

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『紅白』に見るNHKの浅はかさ

何かと不祥事の絶えないNHK。
自分たちの信頼は棚に上げ、受信料を強制的に取ろうとする。
もちろん受信料は払うべきだとは思うが、やってることがあまりにも役所的で嫌悪感を感じる。

そんなNHKがまたまたやってくれた。
「我々は民放とは違う」と言わんばかりの高飛車かげん。
お高くとまった感じの悪さで、それでいて数字は取りたがる。
毎年、大晦日恒例の『紅白歌合戦』。
先日も視聴率アップのために、若者ウケしそうなグループをチョイスした。

それが今回、問題となっている“DJ OZMA”だ。
Photo_7 数字欲しさに出したくもないタレントを選んだが、これが筋金入りの下ネタグループ。
それでも、モロ見せはなかったが本物の裸体と見違えるほどのペインティングをしたボディースーツだったから、さぁ~大変。
NHKには抗議の電話が殺到した。
お高いNHKがなんて事を、ってな話なんだろうけど当のNHKは知らなかったの一点張り。
知らないってあんた!そう言う芸風なの知らないで選んだの?
はっきり言ってあり得ないよ。

彼らは選ばれた以上、ファンを裏切れないだろうし、一生に一度の晴れ舞台だろうし、やれるだけのことをしようとするさ。
それを知らなかったって、おいおい・・・。

結局、数字が欲しいから出演依頼をした。
でも、あの芸風だから視聴者には文句を言われるかも知れない。
とりあえず、出してやらせて数字が取れれば、文句を言われても謝っちゃえば済むだろう、みたいな。
ホントに役所みたいな考え方だよ。

普通に考えたら、詫びるくらいならキャスティングなどしない。
そんなことは子供でも分かるはずだ。
それを国営放送だなんだって、威厳を持ってるテレビ局がやっちゃうんだから話にならないし呆れたよ。

とりあえず“DJ OZMA”に罪はない。
何しろ初出場で『紅白』を盛り上げようと必至だったのだから。
そして売名もうまくいったようだね。
だって僕は、紅白出るまで知らなかったもん(爆

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コーチ・カーター

Pic05 2005年アメリカ
トーマス・カーター監督作品
製作総指揮:トーマス・カーター、ケイトリン・スキャンロン、シャーラ・サンプター、ヴァン・トフラー
脚本:マーク・シュワーン、ジョン・ゲイティンス
音楽:トレヴァー・ラビン
主演:サミュエル・L・ジャクソン
上映時間:136分

自己採点★★★★☆

バスケットボール版『スクールウォーズ』と言えば理解しやすいのではないだろうか。

授業には出ないし、勉強はしないし、もちろんテストの点も悪い。
いわゆる落ちこぼれ集団。
しかも、肝心のバスケも弱い。
そんなチームに新任コーチがやってくる。
彼は、その高校のOBで名プレーヤーであった。
そのコーチが、バスケを通じて生徒達を教育していくスポコン作品。

こんな風に書くと、たいていの人が嫌悪感を抱くだろう。
しかし、この作品は教育論であり、哲学だ。

コーチの掲げた約束事は、一般の高校生にとって当たり前の約束だが
バスケとその約束事の狭間で、生徒・親・教師・校長が本当を見出す。

少なくとも僕は、この約束事に感銘を受けた。
バスケのコーチとしてよりも、人として優れた方だと思った。

この作品は実話をベースに語られている。
教育とは目先の事に捕らわれず、優れた未来に手が届くようにし向けてあげる事。
そんな風に語られてる気がする。
世の中まだまだ捨てたもんじゃない。

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プロデューサーズ

324021view001_1 2005年アメリカ
スーザン・ストローマン監督作品
脚本:メル・ブルックス、トーマス・ミーハン
出演:ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック、ユマ・サーマン
上映時間:134分

自己採点★★★☆☆

久しぶりのミュージカル♪
待ちに待ったミュージカル♪
劇場鑑賞行ってまいりました♪

今作はアカデミー賞に輝いた1968年の傑作コメディを、2001年の舞台版ミュージカルに続き、再び映画化した超話題作ミュージカル。舞台版の初代オリジナル・キャストのお二人が、名コンビぶりを惜しげもなく披露している。

物語はケチな詐欺のお話だが、絶妙な音楽と歌、そしてダンスが観ていて心地よい。

言葉巧みな落ち目のプロデューサーと小心者の会計士。
元々ドタバタ喜劇をミュージカルにしたのだから、テンポがなければ始まらない。
この二人の息の合ってることったらホント脱帽・・・。

随所に見られる細かいボケとツッコミ。
ミュージカルとは言え、元はコメディなのだから大変だ。
いろいろな要素が惜しげもなく散りばめられた作品。
そういう意味では多少、中途半端に見えるかも。

はっきり言ってストーリーを知ってて観た方が、楽しめる作品なのかもしれない。

物語の構成は起承転結で成り立っている。

 ①帳簿を改ざんして大金を手にする相談、そして実行する決心
 ②実際に帳簿を作るための舞台をプロデュース
 ③舞台の上演、賞賛、さらには逮捕
 ④悲惨な裁判から一変して、まさにアメリカならではのハッピーエンド

ストーリー的には「おいおい^^;」と思うところだが、この作品はこれでいい。
そう思った。

だって本質はコメディだもん。
難しく考える必要はないんです。
楽しさを感じられればそれでいい。
一緒に踊り出したくなれればそれでいい。
帰り道、口ずさんだり口笛吹いたりすればそれでいい。

どことなくラテン系の陽気さ。
楽しいミュージカルでしたよ^^

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Vフォー・ヴェンデッタ

Img_1204073_35055487_0 2005年ジェームズ・マクティーグ監督作品
出演:ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィーヴィング
上映時間:132分

自己採点★★★☆☆

はっきり言って期待はしてなかった。
だって、変な仮面つけてるし。
第3次世界大戦後の独裁政権を打倒するテロリストなんて。
おざなりな話でしょ。

けど『マトリックス』のクリエイターが再び結集とか言われれば興味も沸くって。

ただしストーリーに、じゃないよ。
あくまでも、映像やアクション目的。

実際、彼らの手掛ける作品は見事としか言いようがない。
今作もそのひとつと言えるだろう。

が、そんな想いとは裏腹に十分楽しめるストーリーであった。
物語が単純明快なのが良いのかも知れない。
作品中に登場する独裁社会は、もろナチスであり
きっと“V”の行ったことはベルリンの壁の崩壊なのだろう。

テロ行為と、そこから波及する民衆心理、さらには国家の存続に至るまで
満足の行く内容だったと思う。
ただ、民衆を扇動するプロセスをもう少し丁寧に描写してほしかった。
テロリストと共に立ち上がるには、いささか訴えが弱い気がする。

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ダイ・ハード

1988年ジョン・マクティアナン監督作品
主演:ブルース・ウィリス

自己採点★★★★☆

クリスマス。
奥さんとの約束を果たすべくひとつの高層ビルへと向かう刑事。
その高層ビルでは日系企業のクリスマスパーティが華やかに開かれていた。
が、そのビルでは武装テロリストによる巧妙な計画が実行に移されようとしていた。

まさにアクション映画な始まり、そして展開。
あんまり好きじゃないんだよなぁ・・・。

テロリスト集団の計画が実行に移された。
パーティ出席者は全員人質。邪魔する者には死あるのみ。

場違いと感じて会場の外に出ていたマクレーン刑事は、事を素早く察し
非番だというのに単独で事件を解決しようとする。
テロリスト集団を1人ずつ片づける戦法に出るが、相手はなかなか手強い。
そんな中、無線機を手に入れ外との通信を試みようとする。

一方、外では無線連絡をイタズラとは断定できず、パトカーを派遣。
このパトカーに対して攻撃してしまったテロリスト。
事件は一気に明るみに出る。

この事件は内から刑事、外からパトカーに乗っていた警官の通信を通して
全貌が明らかになっていく。
テロリストにとってはうるさいネズミ。
しかし外の人間にとっても煙たがれる存在であった。

この手の作品は大抵、第1発見者→警察官→刑事(上司)→FBIと指揮権が移行する。
そしてFBIは主役ではないのだから必ずドジる。
なので指揮権がまたまた移動し主役がめでたく解決!という構図が成り立つ。
この作品も当然そんな作品と同類だ。
しかし、そういう中でも伏線を隅々まで張り“絵空事ではない”あり得る話として
納得のいく脚本作りに成功している。

さらに主人公が普通だ。
どこにでもいるようなおっさんが必死に解決の糸口を掴もうと頑張っている。
そんな人間臭さも共感できるところだ。

そして、そんな頑張る親父を外からサポートする警察官。
二人の間にはいつしか友情が芽生える。顔も見た事がないのに・・・。

単なるアクション映画として観ていると不意をつかれて涙する。
そのくらい人間ドラマに重きを置いた作品だ。

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THE有頂天ホテル

2006年三谷幸喜監督作品
出演:役所広司、戸田恵子、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子

自己採点★★★★☆

またまた三谷幸喜がやってくれた。
大晦日のホテルアバンティで繰り広げられるドラマの数々。
敏腕副支配人と部下のアシスタント・マネージャー。
これでもかぁ~と押し寄せるトラブルを、知恵を絞って解決していく。

こういう撮影をなんて言うのか知らないけれど、あまりにも自然なのには驚いた。
通常の撮影はワンカットずつ納めていくが、この映画は違う。
一気に撮影していく。
カメラは止めない。
だから臨場感がある。
個々の役者の動きがまさに自然だ。
まるでホテルのある一日を、丸ごと切り取ってきたかのような日常の風景。
三谷幸喜はそんな描写を目指したのかも知れない。

観る側は感動するが、役者は大変だろう。
自分の出番が終わってもカメラは回ってる。
誰かがNGを出せばまた最初から。。。
よくやってくださいました。ホントに良いものをありがとう!

脚本も良く出来ている。
ホテル関係者から客、芸人、イベント会場、コールガール・・・
ひとりひとりに人格があり、どの人にもそれぞれの人生がある。
カメラは一切合切を止まる事なく納めていく。
今、喋っている後ろに居る人も通りすがる人も、そのドラマの主役だ。
そこには主役もエキストラもない。
一気に回るカメラの前で、全員がドラマを作っている。
動いているホテルの1シーン。
1駒ずつ撮影する手法では表せないリアリティ。
本物のホテル内を観ている錯覚に陥ったほどだ。

起こったトラブルは収集づけねばならないが、この手の作品では全てを連鎖させて
一気に解決させる手法がいわゆるコメディとしての醍醐味の1つだが
ここでそれをどう魅せるかが監督の手腕の見せどころ。
三谷幸喜はそういう意味の達人である。
ぜったいに失態は見せないし納得させてくれる。
今作もそう信じ、三谷幸喜は信頼を裏切らなかった。

誰がなんと言おうと、この作品は面白い。
改めて三谷幸喜のファンになった。

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ネバーランド

2004年 イギリス/アメリカ
マーク・フォースター監督作品
製作総指揮:ゲイリー・ビンコウ、ニール・イズラエル
脚本:デヴィッド・マギー
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
主演:ジョニー・デップ
上映時間:100分

自己採点★★★★☆

いわゆる『ピーターパン』誕生秘話。
劇作家のバリ氏が、ある一家と出会い傑作を完成させるまでのドラマを描いている。

鳴かず飛ばずの作家バリ氏。
夫婦仲も上手くいっていない。
今作も観客の反応が悪く、メディアも酷評だ。

そんなある日、自閉症気味の少年とその一家に出会う。
瞬く間に親密になり、一日の大半をその家族と過ごすようになる。

バリ氏の夫婦生活がどのように冷めていったのかは知らない。
だが、互いに求める方向性、必要とする愛情が違っていた。
離婚を提唱する訳ではないが、感性の一致は重要だと思う。

少年たち(特に自閉症のピーターと)との生活の中で、次第に傑作が出来上がっていく。

少年たちとの心の絆、母親(実は未亡人)との愛情。
そんなものが物語にエッセンスとして加えられていく。
絆が深まる一方で劇の完成度も高まっていく。

バリ氏は彼らを必要としていた。
一家もバリ氏を必要としていた。
これこそニーズであり、必然なのかも知れない。

この作品は恋愛映画だと思う。
もちろん恋愛とは男女だけに言える事ではない。
夫婦であり
恋人であり
親子であり
兄弟であり
友達であり
いろいろな意味で恋愛は成り立つ。
そして、その愛情が何よりも勝っているんだと。
この物語は伝えている。
そんな気がする。

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ミリオンダラー・ベイビー

Photo_2 2004年アメリカ
クリント・イーストウッド監督作品
製作総指揮:ロバート・ロレンツ、ゲイリー・ルチェッシ
原作:F・X・トゥール
脚本:ポール・ハギス
音楽:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマン
上映時間:133分

自己採点★★★☆☆

怠け者の家族に囲まれ、ひとり気を吐く女性。
ウエイトレスの仕事の傍ら、ボクシングに希望を見出そうとする。
その彼女がトレーナーとして熱望するのが、金の卵に逃げられ意気消沈するジムオーナー。女性にコーチする事を最初こそ嫌がってはいたが、その開花していく才能に手を貸す決心をする。

さしずめ女性版『ロッキー』と言ったところか。

序盤から中盤まではそんな事を思って観ていた。
が、物語は急展開。
まさか・・・。
そんな・・・。

この映画は、ある程度舗装された道を進んでいくのか
はたまた、自ら望んで険しい道を進むのか、を選択する作品だ。

親は子供に苦労をさせたくない。
だから、進むべき道を教え、誤った道は封印する。
しかし子供は、歩むべき道を自分自身で模索しようとする。
その結果、成功もあれば失敗もある。
栄誉もあれば、挫折もある。

どちらが望ましいのだろう?
そう問いかけている作品だ。

だが・・・。
ただでさえ幸運とは言えない女性が、やっとつかみかけた運気に結局は見放される。
それでも彼女は最後まで自分の人生を主張する。

エンディングはあまりにも残酷だ・・・。

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宇宙戦争

005_800x600 2005年スティーヴン・スピルバーグ監督作品
出演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ジャスティン・チャットウィン

自己採点★★☆☆☆

スピルバーグ作品ってのは、求めるレベルも高いんだけど
最近のお粗末ぶりは、もはやため息なくして語れない。。。

今作もまさにそう。

映画を作る意気込みは失われていないのだろう。
それを証拠にストーリーは1級品だ。
だが、それを生かしきれない。
もっと言えば、中途半端だ。

まず、どこを強く訴えたいのか。
 家族愛がメイン?
 それとも侵略にどう立ち向かうか?
 まさか原因究明?な訳ないか。。。
クライマックスの淡白化。
 起承転まで頑張ったのに、結がこれ?
エンディングに余韻がない。
 はい!こうでした。でおしまい・・・いいのかスピルバーグ?

往年のような力強い作品を、もはや作れないのであるならば
若い逸材に名前を貸して、総指揮という形で育ててみてはいかがか。
やっぱり観てしまうスピルバーグ作品。
ならば、その名があるだけで作品のボルテージも上がるというもの。
若い才能が、その名に後押しされてメジャーデビュー。
スピルバーグ門下生ってのも悪くない。

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ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女

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2005年アメリカ
アンドリュー・アダムソン監督作品
製作総指揮:アンドリュー・アダムソン、ペリー・ムーア、フィリップ・ステュアー
原作:C・S・ルイス
脚本:アンドリュー・アダムソン、クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー、アン・ピーコック
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル、スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリー、ティルダ・スウィントン
上映時間:140分

自己採点★★★☆☆

ナルニア国物語がいよいよ日本で公開された。
この作品はかなり早い時期から、劇場ではCMが流されていた。
「なんだ?この世界観は・・・」
ロードショーを楽しみにしていた。

全7部作からなる今作は、第1章。
まさにプロローグだ。
とは言え、オープニングから飽きる事なく鑑賞できた。

構成はどこか懐かしい。
全体的に『ネバーエンディングストーリー』を彷彿させるからかも知れない。
現実から非現実へと誘うアイテムは「本」ではなく「衣装ダンス」だが。

また、戦闘シーンは『ロードオブザリング』に似ている。
味方は明るく、敵は暗く、見た目で判断できる善悪。
お互いに近いジャンルの作品であるし、描写も似通ってしまうのは仕方がない。
ただ、後から作られたものは工夫をしないと安易にとられる。

この物語は1回完結なのだろうか?
第1章の割には見応えがあった。
クライマックスもエンディングも分かりやすい。
これで次に繋がるのか心配だ。

それにしても「白い魔女」は強い。
妖しさ・艶っぽさ、まさに妖艶。そして圧倒的な存在感。
それなのに「ライオン」ったら。
ホントに、ただの、どこにでもいる・・・ライオン。

4人の「アダムの息子とイブの娘たち」は戦いに勝って王となる。
最上段に立ち、冠を授かる。
あれって『スターウォーズ』だったよね?
そう思わなかった?
別に笑うところじゃなかったんだけど、噴出しちゃいました^^
お茶目なアンドリュー監督♪

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Ray/レイ

2004年テイラー・ハックフォード監督作品
主演:ジェイミー・フォックス

自己採点★★★★☆

“ソウルの神様”レイ・チャールズの生き様を描いた作品。

レイの歌は聴いたことがある。
だが、その生い立ち、生き様、そんなものは知らなかった。

彼は生まれた時から盲目だった訳じゃない。
何か原因不明の病気で子供の頃に失明した。
そんな彼を母親は厳しく育てている。
甘やかしなど、そこには存在しない。
だが、本当の愛情を感じた。

ドラッグに、そして女に埋もれた彼の半生。
どうしても消すことのできない悲しい記憶。
それを支えたのは、他でもない母親の愛情だったのだろう。
そして、彼の奥さんだったのだと思う。

次々とヒットを飛ばすレイ。
その栄光と賛美と名声、とは裏腹に、彼を蝕むドラッグ。
止めさせるきっかけとなったのは、妻であり子供の存在だった。

一方では黒人差別に反対しジョージア州を永久追放される。
それでも彼は歌で人々を動かし続け、黒人差別を根絶する一役を買う。

彼の周りには素晴らしいスタッフがいつも居た。
彼ら(彼女ら)はレイを取り巻き、上を目指すよう後押しする。
素晴らしい才能は一人の力では開花しない。
まさに“人は一人では生きられない”だ。

久しぶりに心を洗われた気がした。
こんな生き方出来ないが、ポジティブに生きるって大切だと感じた。
もちろん、たまにはネガティブになる事も悪くはないが。。。

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ニュースの天才

2003年ビリー・レイ監督作品
主演:ヘイデン・クリステンセン

自己採点★★★★☆

真実は時として、空想より面白い。
この作品はそう思わせるほど見応えのあるノンフィクションだ。

ストーリーはアメリカの権威ある雑誌THE NEW REPUBLIC誌記者による捏造事件。
大統領専用機に唯一置かれる雑誌と言うのだから、よほど権威があるのだろう。

この雑誌編集部に若く有能な記者がいた。
彼は次々に特ダネを発表する。
が、世の中悪いことは出来ないようになっている。
ひとつの記事に疑惑の目が向けられ、その結果…

真相が暴かれる間に書かれた記事は40稿以上。
そのうちの半数以上が捏造であったとは驚く。
さらに、捏造が発覚しなかったことに疑問も感じる。

それ相応のチェック機構があったと思うが、本当に機能していたのかと。
日本の○○スポーツとかなら分かるけど、アメリカのジャーナリズムも翻弄されるとは。

そんな訳でかなり楽しんで観れた作品。
現在の彼のサクセスは「なるほど、最初からそうすれば良かったのに」と思った。
捏造は罪だが創作は糧である。

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アレキサンダー

2004年オリヴァー・ストーン監督作品
主演:コリン・ファレル

自己採点★★☆☆☆

アレキサンダー大王の一生を描いた歴史超大作。
共演にも豪華な顔ぶれが揃い、戦闘シーンなどダイナミック。
さすがは巨匠オリバーストーン。
多額の製作費が投じられた作品だ。

アレキサンダーと言えば、その類い稀な戦略センスにおいて有名な人物だ。
大国カルタゴの英雄ハンニバルやローマの名将スキピオ・アフリカヌスも
その兵法を真似て自らの戦術に取り入れているくらいだ。
後にハンニバルとスキピオが相対して談笑した際
古代の名将第1位はアレキサンダーで一致したと言う。

この作品の中でアレキサンダーのエピソードとして一番有名なペルシア国との戦いがあるが、4万の兵で25万の敵兵に挑み勝った、その戦いぶりが描き尽くされていないのが残念である。

古代の戦闘は重装歩兵同士ぶつかり合うのが一般的で、騎兵はあまり重宝されていない。そのため、数の多いほうが勝利するのは当たり前であった。
アレキサンダーはそんな従来の戦闘法を180度、変えた先駆者である。

彼は騎兵を有効に使い、敵陣営を包囲して勝利する独特の方法論で戦う。
そういう部分を観たかったのだが、残念ながらそんな戦術など微塵も見えなかった。

むしろ人間性に着眼したかったようで、マザコンとして描かれている。
さらに母親離れをするための東方遠征。
富みや領土拡大に執着したのではなく、栄誉のために東を目指したはずなのだが。。。

アレキサンダーが夢を語る場面で
“征服した土地の若者に戦い方を教え、文化や学問を学ばせたい”
と言っていたが、これは本当だろう。

富が欲しければ西のギリシャ・ローマ・カルタゴを征服するべきで
東にある未開の地などに行っても何の利益もない。
それをわざわざ行ったのだから、アレキサンダーの夢は事実と見るべき。

描写的には英雄として描かず、むしろ嫌われ者になっていく彼を
その取り巻きを、戦いに明け暮れる兵士達を、征服された民を
内面を描くことに努力した作品ではなかろうか。

それでもアレキサンダーは英雄だ。
あの若さで、広大な領土を支配下に収めた武将など居なかったのだから。

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チャンス

1979年ハル・アシュビー監督作品
主演ピーター・セラーズ

自己採点★★★★★(五段階評価)

この作品は、数ある映画の中でも特に好きな作品である。
ジャンル分けをあえてするならコメディ。
しかし笑えないコメディである。
つまらない訳じゃない。
とにかく面白い。
でも、なぜか悲しい。

雇われ庭師チャンスは産まれてから一度も屋敷の外に出たことがない。
しかし主人の死とともに世間の雑踏・喧騒の中に放り出される。
彼は庭の手入れ以外はまったくの無知。
当然、生活に必要な知識などない。
だがコメディは時として、それを可能にするから恐ろしい。

街をさ迷い歩くチャンス。
そこに貴婦人の運転する高級車が・・・
運良く?轢かれたチャンスは貴婦人の屋敷へ招待され、手当てを受けることに。
貴婦人の旦那様は財界の大物。
だが余命幾ばくもない。
この大物にチャンスは見込まれてしまう。
得てして大物は人の言葉を素直に聞かない。
必ず裏を真意を読もうとするからだ。
チャンスの言葉は全て庭師のそれだが、聞く側の解釈で別の意味に置き換わる。
ここが、この作品のマジックであり醍醐味だ。
この大きな誤解により、チャンスの評価は鰻のぼりに上昇する。
財界人や大統領、いろいろな人が尋ねてきてはチャンスの言葉に耳を傾ける。
テレビにも出演するし新聞にも載る。
今やチャンスを知らない者はない。

ボロが出ないのもすごいが、最後までこの調子でも飽くことなく作品に集中出来たのは
ピーター・セラーズの演技力のおかげだろう。
内容の深さも見事。

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ALWAYS 三丁目の夕日

2005年 日本 原作:西岸良平 監督・VFX:山崎 貴
出演:吉岡秀隆/堤 真一/小雪/堀北真希/三浦友和/薬師丸ひろ子

昭和33年、東京タワーが完成するこの年が、この映画の舞台だ。
当然ながら、私はこの年には産まれていない。
映画を観ても、自分の子供の頃とは随分と違う。
似ている雰囲気はあるんですけどね。
テレビも映画の中に出てくるものとは若干違うが、
我が家のテレビも、4本のか細い脚で畳を踏んでいた。
それをバックに、赤ん坊の俺が遠くを見つめてる写真があったな…。

映画は、青森から六子が集団就職で、東京にやって来るところから始まる。
そして、売れない小説家、茶川は引き取り手のない淳之介を預かるはめに…。
四季の流れとともに、物語は進行していく。

この映画は、当時を忠実に再現しようと、細かいディテールにまで
こだわっている。
当時を知らない私のような年代の人間でも、素直に映画の中に入り込める。
そして敗戦から13年、ひたすら明日を夢見て、日本人が
一生懸命生きていたことを感じさせる映画だ。
全編通して、一杯あったかいものが溢れている。
親子愛、少年達の友情、男と女の愛…。
映画を観ながら、何度もハンカチで眼から流れる涙を拭きました(ToT)。

吉岡秀隆は、随分と難しい役どころだと思うが、インテリぶった
雰囲気は上手いなぁ…と思った。メガネがあんなに似合うとは意外だった。
堤真一は、この当時の典型的なガンコ親父の役割なんだが、
コミカルな演技は少し違和感がある。カッコ良すぎるし。
しかし、テレビや冷蔵庫を買う程、鈴木オートは儲かってたのか?
まあ、多分、月賦なんでしょうけど。
薬師丸ひろ子も、お母さんが似合う年頃か…。
30年前なら、堀北真希の役をやってるよね(笑)。
個人的には一番好きなのは、三浦友和が演じる宅間先生だ。
この映画の中では、それほど出番が多いわけではない。
重要な役として目立つのは、ほんのわずかだ。
だが、この宅間先生のエピソードは一番悲しい。
子供の頃、私にとって三浦友和は「ハンサムなお兄さん」だった。
(ハンサムって、もはや死語だよな…。今ならイケメンか?)
テレビ朝日のドラマ「弟」で石原裕次郎を演じていたように、
重鎮な役がすっかり板についてきたように思う。

この映画には、悪人は一人も出てこない。
勿論、現実には凶悪犯罪もあって、近所付き合いも
あそこまで和気あいあいとやっていたわけではないし、
少年達のいじめだって存在していたのだろう(と推測する)。

だが、今とはその質が違うような気がする。
その違いは、私は上手く伝えることはできない。
皆さんで考えてみてください。

そして、日本人であることに、誇りを持って生きていこう…。
そんなことを、この映画は教えてくれたのかも知れない。
Always

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プロデューサーズ

324021view001 2005年アメリカ
スーザン・ストローマン監督作品
脚本:メル・ブルックス、トーマス・ミーハン
出演:ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック、ユマ・サーマン
上映時間:134分

久しぶりのミュージカル。
待ちに待ったミュージカル。
劇場鑑賞行ってまいりました^^

今作はアカデミー賞に輝いた1968年の傑作コメディを、2001年の舞台版ミュージカルに続き、再び映画化した超話題作ミュージカル。
舞台版の初代オリジナル・キャストの二人が、名コンビぶりを惜しげもなく披露している。

物語はケチな詐欺のお話だが、絶妙な音楽と歌、そしてダンスが観ていて心地よい。

言葉巧みな落ち目のプロデューサーと小心者の会計士。
元々ドタバタ喜劇をミュージカルにしたのだから、テンポがなければ始まらない。
この二人の息の合ってることったらホント脱帽。。。

随所に見られる細かいボケとツッコミ。
ミュージカルとは言え、元はコメディなのだから大変だ。
いろいろな要素が惜しげもなく散りばめられた作品。
そういう意味では多少、中途半端に見えるかも。

はっきり言ってストーリーを知ってて観た方が、楽しめる作品なのかもしれない。

物語の構成は起承転結で成り立っている。

 ①帳簿を改ざんして大金を手にする相談、そして実行する決心
 ②実際に帳簿を作るための舞台をプロデュース
 ③舞台の上演、賞賛、さらには逮捕
 ④悲惨な裁判から一変して、まさにアメリカならではのハッピーエンド

ストーリー的には「おいおい・・・」と思うところだが、この作品はこれでいい。
そう思った。

だって本質はコメディだもん。
難しく考える必要はないんです。

楽しさを感じられればそれでいい。
一緒に踊り出したくなれればそれでいい。
帰り道、口ずさんだり口笛吹いたりすればそれでいい。

どことなくラテン系の陽気さ。
楽しいミュージカルでしたよ^^

物語★★★☆☆
映像★★★☆☆
音楽★★★★☆
配役★★★☆☆
演出★★★☆☆

総合★★★☆☆

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THE有頂天ホテル

2006年三谷幸喜監督作品
出演:役所広司、戸田恵子、松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子

En60113b またまた三谷幸喜がやってくれた。
大晦日のホテルアバンティで繰り広げられるドラマの数々。
敏腕副支配人と部下のアシスタント・マネージャー。
これでもかぁ~と押し寄せるトラブルを、知恵を絞って解決していく。

こういう撮影をなんて言うのか知らないけれど、あまりにも自然なのには驚いた。
通常の撮影はワンカットずつ納めていくが、この映画は違う。
一気に撮影していく。
カメラは止めない。
だから臨場感がある。
個々の役者の動きがまさに自然だ。
まるでホテルのある一日を、丸ごと切り取ってきたかのような日常の風景。
三谷幸喜はそんな描写を目指したのかも知れない。

観る側は感動するが、役者は大変だろう。
自分の出番が終わってもカメラは回ってる。
誰かがNGを出せばまた最初から。。。
よくやってくださいました。ホントに良いものをありがとう!

脚本も良く出来ている。
ホテル関係者から客、芸人、イベント会場、コールガール・・・
ひとりひとりに人格があり、どの人にもそれぞれの人生がある。
カメラは一切合切を止まる事なく納めていく。
今、喋っている後ろに居る人も通りすがる人も、そのドラマの主役だ。
そこには主役もエキストラもない。
一気に回るカメラの前で、全員がドラマを作っている。
動いているホテルの1シーン。
1駒ずつ撮影する手法では表せないリアリティ。
本物のホテル内を観ている錯覚に陥ったほどだ。

起こったトラブルは収集づけねばならないが、この手の作品では全てを連鎖させて
一気に解決させる手法がいわゆるコメディとしての醍醐味の1つだが
ここでそれをどう魅せるかが監督の手腕の見せどころ。
三谷幸喜はそういう意味の達人である。
ぜったいに失態は見せないし納得させてくれる。
今作もそう信じ、三谷幸喜は信頼を裏切らなかった。

誰がなんと言おうと、この作品は面白い。
改めて三谷幸喜のファンになった。

物語★★★★☆

映像★★★★☆

音楽★★★☆☆

配役★★★☆☆

演出★★★★☆

総合★★★★☆

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キング・コング

321603view0072005年ピーター・ジャクソン監督作品
出演:ナオミ・ワッツ、ジャック・ブラック、エイドリアン・ブロディ
上映時間:188分
1933年制作、同名映画のリメイク作品。
監督のピーターはこの作品を撮るために監督になったと豪語している。
前作『ロード・オブ・ザ・リング』での輝かしい名声を引っさげ、満を持しての登場だ。

作品は188分。長い。。。
が、見てみれば分かるが仕方がない。
設定はオリジナルと同じく1930年代。
世界恐慌から数年。貧富の差は未だ激しい。
掘っ建て小屋の群れの向こうは摩天楼のような高層ビル街。
その歴史背景を見せなければ物語の進行はない。
そのため、説明に1時間近く費やしている。
なるほど納得。

ピーターはオリジナルに惚れ込んでる。
これは間違いない。
冒頭で、次の作品の女優探しに奔走するシーンがあるのだが、ここでの会話。
『フェイ・レイはどうだ?』
『彼女はRKOで新作の撮影中です』
『そうか。監督はクーパーだったな』
ちなみに、フェイ・レイはオリジナルの主演女優。
RKOは同じく制作会社。
クーパーも同じくオリジナルの監督。
どうです?惚れてるでしょ。

内容自体は1930年代の作品と同じなのだから単純。
分かりやすいと言うより馬鹿馬鹿しいくらい。
でも、そのくらい分かりやすいと人は感動するものなのかも知れない。
『愛してる』と言わなくても分かるか。
いや。言わなければ分からない。
それと同じである。

321603view008 物語は、コングと囚われの身の女優“アン”の
言わば『美女と野獣』のようだった。
彼と彼女は恋をした。
うっそうと茂るジャングルの中で産まれた、かけがえのない愛。
育まれるはずだった愛。
なぜ、こんな結末になったのだろう。。。
誰が?何のために?
問いかけても意味はないのだが、切なく悲しいエンディング。
幼気なコング。
安らかに。。。
物語★★★★☆
映像★★★★☆
音楽★★★☆☆
配役★★★★☆
演出★★★★☆
総合★★★★☆

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